かもめが翔んだ日

2017年8月13日(日)

ヘルシンキ滞在4日め。

夕方には港からフェリーに乗って近くの島に移動するので、それまでまち歩き。

まず向かったのは、しつこくもまた『かもめ食堂』のロケ地だ。

カフェ ウルスラ。

サチエ、ミドリ、マサコの3人が休日を過ごしていた。

記憶が間違っていなければ、サチエは黒い水着姿にサングラス、

デッキチェアに腰かけて、目の前に広がる海を眺めながら、

美味しそうにグラスビールを飲んでいた。

多分ほかのふたりもサングラスをかけてビールを飲んでいた、と思う。

トラムの通りから海に向かって歩いて行くと、芝生がきれいな広い公園に入る。

そこを抜けると海辺に面したカフェ、ウルスラがある。

カフェラテを飲みながら、ぼんやりと海を眺めて小半時も過ごした。

雀たちがパンくずを拾うためにテーブル下に群がり、頭の上を鴎が飛びかっている。

こんな時に流れるのは、渡辺真知子の歌。

『かもめが翔んだあ、かもめが翔んだあ、
あなたはひとりで生きられるのねえ、、、』

かもめずくしの日曜日の昼下がり。

かもめ食堂の三人もお店を閉めてここにやってきて、

のんびりと時を過ごしたのだろう。



帰り道は公園を通らずに海辺沿いの歩道を歩く。

日曜日のせいか、昼からランニングをする人が多い。

空は晴れあがり、気温は20度くらいなのでランニング日和だ。



次に向かったのはシベリウス公園。

地図で見ると、トラムの停留所はPaciuksenkbryが近そうだ。

地名が長く、アルファベット文字を使っているのでローマ字読みできそうなのだが、

舌を噛みそうになる。

フィンランドは、帝政ロシア時代にはレニングラードから遷都され首都になり、

スウエーデン領だった時もある。

なので今でもスウエーデン語を話せる人が多いみたいだ。

トラムの停留所の地名もノルウェー語とスウエーデン語が併記されている。

先ほどの地名、Paciuksenkbryはスウエーデン語で表すと、Paciussvangenとなる。

舌を噛みそうになる停留所に着いて10分ほど歩き、シベリウス公園に着いた。

入り口に大型バスが停まっていたので、想像はしていたが、

中国人の団体がシベリウスの肖像のオブジェの前を占拠していた。

オブジェとならんでいる、ステンレスパイプで制作されたモニュメントにも、、、。

エジプトを訪れた時の、ニイハオ チャイナ!の呼び掛けを思い出す。



それはともかく、シベリウス。

昨晩ユーチューブでシベリウスの代表作『フィンランデア』を聴き、

ウィキペディアでその概要を読んだ。

曲は重厚でものものしい導入部から始まり、なにか威圧的だ。

作曲された1899年のノルウェーは帝政ロシア時代で、その圧政に苦しんでいた。

最初『フィンランドは目覚める』という題名で作曲された8曲からなる管弦楽組曲の

最終曲を独立させてできたのが『フィンランデア』だ。

帝政ロシア政府は、フィンランドへの愛国心をわき起こすとして、この曲の上演を禁止した。

背景が分かると、曲にこめられたシベリウスの思いが伝わってくる。

今日は2ヵ所だけのまち歩き。

かもめが翔んだ日曜日を終えた。

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