東々先生、再登場。


あらかじめお断りしておきます。

この記事は相当長くなりますので、時間のある時にお読みください。


タイトルの東々(トントン)先生とは2015年1月、インドでたまたま部屋が隣同士になり、

知り合うことができた日本のお医者さんです。

インドでのブログ(正露丸放浪記2015年1月)に、

その東々先生ご夫妻との出会いの記事がありますので、

一部省略して改めてアップします。ただし赤字部分は今回追記した文章です。

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(2015年1月16日 )

夜の7時半、隣の部屋をノックした。

はたして日本人のご夫妻がお泊まりだった。

食事を一緒にということになり、ゆっくりできるからと、

ご夫妻の部屋でルームサービスをたのむことにした。



お互い自己紹介、

旦那さんは東大医学部卒の消化器内科の先生、

奥さんは東北大歯学部卒の歯医者さん、

そこでBlogでは、卒業大学の頭文字をとって“東々先生”と呼ばせていただく。

東京都文京区で開業医をしていたが、

一昨年、後輩に病院を賃貸し、59歳で引退した。

昨年から夫婦二人で世界の旅を楽しんでおられる。

おもに後進国中心にアフリカや東南アジア、中近東などなど。

東々先生たちは12月17日にインドに入り、3月末頃に帰国する予定だ。

その1か月後にはまたアフリカへ向かう。

今年、日本にいる期間は2か月くらいになるとか。

いやはや参りました。夫婦そろって世界の旅好きとは。

お医者さんということなので、Ray次郎から質問が、

「この左手肘の裏側の水の溜まりをどう診察されますか?」

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1週間ほど前から少しふくれ、最初はゴルフボールくらいだった大きさが、

今はテニスボールくらいになっている。

ネットで調べたら、膝と同じように肘にも水が溜まることはことはある。

肘をつく習慣を改めれば自然と治るが、心配であれば医者に行って

水を抜いてもらえば良い、という情報だった。

前者にすることにしていたが、ここは直接お医者さんに聞くのが一番。

東々先生のお見立て、

「旅がこの先まだ続く事を考えると、やはり水を抜いたほうが良いでしょう。

ただし、安心して針を刺してもらえる病院はデリーかチェンナイしかないと思います。

ここに注射器と薬剤があって、インドの医師法を破ってもよいという条件が

そろっていれば、私が1分で抜いてあげるのですが、、、」ということだった。



そうか、仕方ない。ここで一番近い場所はチェンナイしかないので、

振出しの地に戻ることに決めた。

(Ray次郎はこの1か月前の12月23日、チェンナイでインド入国をした。)

(中略)


東々先生たちの明日からの予定を聞いてみた。

ここから250km離れたカンチープラムまでタクシーで向かう。

途中、城塞遺跡に寄っていくので、時間と荷物のことを考えると、

公共交通機関を使うよりタクシーを利用するのが、一番効率が良い。

タクシーは観光する時間の待機も含めて、約6時間拘束。

料金は250kmで5,400円。

荷物を担がなくて移動でき、Hotel to Hotel でこりゃラクチンだわ。


明日の宿はカンチープラム、そこからチェンナイまでは70km。

カンチープラムまでのタクシーをシェアーして、

旅を同行させてもらうことにした。

これが翌日17日午前、一緒にアルチャーナラ山に登った際に撮った写真と、

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午後、城塞遺跡でご夫妻を撮った写真。


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そしてその夜、ホテルのレストランでの記念写真


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2015年1月18日

東々先生夫妻にお別れを言い、最後にヒジを診てもらった。

「もう限界です。これ以上ふくれてから水を抜いても、

皮膚がたるんでしわしわになり、怪我をしやすくなるので

早めに病院へ行った方がいいですね」

「ありがとうございます。本当にお世話になりました」

夫妻と握手をして別れた。


2015年1月20日

Ray次郎はチェンナイの大病院で肘の手術を受けました。

詳細はブログ記事にしてありますが割愛し、写真のみ掲載します。


手術後すぐの写真

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処置をしてもらい、三角巾を付けたままの状態で10日間待機させられた。

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10日後にステッチを抜く前の写真

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2015年1月22日

東々先生からメールをいただいた。

20日の手術報告のブログの内容にたいして、医師らしい見解が述べられていた。

その中に、21~23日はチェンナイのホテルに滞在する旨が書いてあったので、

そのホテルに伝言を残した。

「私はこのホテルから歩いて5分のパンデアンホテルに泊まっています。

よろしければ一緒に夕食を。お礼におごらせてください。

新しい携帯番号XXXXXXXです」

インドでソフトバンクのスマホが壊れました。サムスンの格安スマホを

買う羽目になり、それで「新しい携帯番号」なのです。




夜7時に携帯に電話があった。

「ここのホテルの食事の料金は異常に安いから、

ルームサービスを取って、部屋でご一緒しましょう」

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(中略)




レントゲン写真と血液検査、心電図、薬の処方箋をみてもらった。

「心電図に冠動脈に異常が見られると、書いてありますが、

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胸部レントゲン写真を見る限り、まず問題ありません。

(インドでは心電図からレントゲン写真まで病院で保管管理せず、

患者に持たせます。管理が大変なのでしょう。

なので、インド旅の記念として今でも持っています。)


組み込まれたコンピューターの解析ソフトが勝手に記述したのでしょう。

肺に結核の小さい白い痕がありますが、これも大部分の人に

見られるもので、全然問題ありません。」


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処方箋を読んで、

「このお薬は上から痛み止め、2番目がその薬が強いので胃酸を止める薬、

3番目が抗生物質です。

痛み止めは今痛くなければ飲む必要はないので、2番目の薬と一緒に

飲まないほうが良いでしょう。取っておいて、何かあったら飲みましょう。

3番目は必ず飲んでください。感染を防ぐ必要があります。

人や器具を清潔にできても、インドでは空気まで清潔にできませんから。」


まるで貴族が専属医師をお抱えしている気分だ。



「それにしても驚きました。初診の翌日に全身麻酔で一気にここまでやるとは。

想定外の進め方で、勉強になりました。

日本であれば、患者の負担を考えて、まずは水を抜き、

その後の経過をみて次の段階に進むということになるでしょう。

腕の付け根にある神経に局所麻酔して手術する方法がありますが、

その場合は外科医の腕が試されます。

おそらく、全身麻酔の方が、執行医が手術しやすいからでしょう。」

奥様も歯科医ながら、全身麻酔を施す認定書をもっておられ、

麻酔についての話が続く。


アフリカやアメリカの医療の現実、この話も面白い。


アフリカでは

「マラリヤのワクチンを各家庭に配布しない、大事に取っておく人たちが多いから。

年に1回、村人全員を集めてその場で飲ませ、実際に飲んだのを確認する。」


「ガン患者は病気が見つかった時点でそのまま村へ帰ってもらう。

いつかは死ぬことが分かっている患者に医師はかかわっていられない。

伝染病などの治療が優先されるからです。

それほど人口に対する医師の絶対数が少ないんです。」


アメリカでは、

「今回のヒジの手術は10万円でしたが、インドでこれだけの大金を

払えるのは大金持ちでだけです。ほとんどの人は病院にさえ行けません。」

、、、そういえば、町中で身体障害者と皮膚に障害がある人を多く見受けた。

その割合は日本の比ではなかった、、、、


「さらにアメリカだったらその十倍の100万円はかかるでしょう。

手術を受けた患者が病院で1泊する費用負担を考えて、

ストレッチャーに載せられてまま、向かいにあるホテルへ移動して泊まることがあります。」


「産婦人科の医療訴訟は異常に高く、

仕方なく診療報酬の4割を保険会社に払って訴訟保険に入っています。

ですから産婦人科を開業する医師が少なく、2~3の州では産婦人科病院がありません。」


「アメリカの医者には患者が来ても診ないという権利があります。

高い医療費を払ってもらえない危険があるから。

日本の医師法では必ず診ることになっていて、

患者を拒否したら、医師免許を取り上げられます。」


「国民皆保険を推進しようとする国が多いなかで、

財政が破たんするといって、反対する議員がいる国はアメリカだけです。」



Ray次郎が話を振った。

飛行機に乗ったときに

「乗客の中にドクターはいませんか」という緊急依頼にどう対処するんですか?

「人類のためと思って4,5回は名乗りでましたが、

アメリカ人が乗っている太平洋路線で呼びかけられたときに

どうするかはその時になってみないとわかりません。

へたをして訴訟になったら、自分の一生を失う危険があります。」


アメリカは超大国だが、こと医療に関しては世界一の異常大国なのだと、

東々先生、盛んに強調する。



またヒジの話に戻る。

「今回の場合は時間に余裕があったので良かったですが、

怖いのは交通事故です。一刻を争うときに病院を選んでいる余裕はありません。

田舎で事故に遭い、近くの病院に連れていかれて緊急処置を受ける。

これは非常に危険です。

だから、交通事故にだけは気をつけましょう。」



東々先生夫妻はあちこちアフリカ旅をしている。

マラリヤや他の病気に対する試薬や薬を、

富山の薬やさんが置いていく薬箱くらいのボリューム分

リュックに入れて持ち歩いているらしい。



これからの9日間をどう過ごすか、いろいろ候補地をあげてレクチャーしてもらったが、

医療関係の話のほうが面白く、

こちらはもっぱら聞き役になって、2時間、ご一緒させてもらった。

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ここまでがインドでのお話。

そして今回Ray次郎が南米を周るとラインしたら、返信がありました。

以下事前承諾なしで、掲載させていただきます。

「その辺り、昨年7月より11月まで、4か月で回りました。

フレッシュな情報をお届けできます。お問い合わせください。

南米は、ATMの手数料がどこも法外です。1回定額10から20ドル。

出金上限1回200ドル未満です。

クレジットカードは使えることが多いですが、

ドルキャッシュを十分持参することをお勧めします。

マチュピチュへの列車、入場券は時期によって入手困難です。早めの手配を。

ペルー北部見所満載です。

リマ、クスコとも治安は改善していますが、十分ご注意を。

クスコ以南については次回以降」


毎年のように夫妻で海外旅行をされているのが、よく分かる。

「昨年でアフリカ、南米周りは一段落して、今年からは当分海の人となる予定です。

18日にフランスに戻ります。」



と書いてあったので、地中海クルージングでもされているのか。


全くありがたい知遇を得たと感謝している。

世界一周の水先案内人として、インドに続き、おこがましくもお抱え医師として。







コメント

東々夫妻

小生、時間だけはたっぷりあるので長文もあっとゆうまに読ませてもらいました。東大理3の旅のプロ、東々先生、懐かしいですね。ray次郎さんもそうですが未知の旅へと心を突き動かすものはなんなんでしょう? よき旅を!

凄い話ですね!

出会った先生夫妻も凄いですがRayさんも!
私もこの旅が始まったきっかけというか理由に興味がありますね。
今まで仕事でやプライベートでも海外は結構出ていると思いますが・・・

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No title

平賀様
突き動かしているのが何か、私にも分かりません。
でも面白いです。
それでいいんじゃないかな。

Ken3様
時間がたっぷり有る事。
体力と気力が残っている事、
それがいつか無くなる事が分かっている事、
それが理由かもしれません。
仕事で海外出張しても、それはあくまで仕事、
自由に心は羽ばたかないような気がします。

マリンブルーの皆様
応援ありがとうございます。
Ray次郎の話題で休憩しないで、ちゃんとテニスのレッスンをしてください。
来春には復帰しますからしっかり上達するように。
それとコーチ!!
私にプレッシャーをかけないでください。
ノルマでアップしてるわけでなく、好きでやってるんですから。

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